会長あいさつ

福岡県病院薬剤師会会長
増田 智先

 福岡県病院薬剤師会は、2017年4月3日に「一般社団法人 福岡県病院薬剤師会」の設立登記を完了し、6月20日の代議員総会をもって任意団体から一般社団法人へ組織改編が完了いたしました。


 私たち病院薬剤師の活躍の場は過去10年間を振り返るだけでも飛躍的に広がりました。平成24年4月には6年制カリキュラムを終えた薬剤師の誕生と期せずして病棟薬剤業務実施加算1が新設され、薬剤師の病棟常駐が診療報酬として評価されました。病棟に常駐する薬剤師の仕事ぶりは医師や看護師からの評価も高く、平成28年4月診療報酬改定時の集中治療室における常駐評価(薬剤業務実施加算2)につながりました。医師や看護師との職種の垣根を超えたチーム医療は、あらゆる分野で今後さらに拡がることが予想され、診療科横断的かつ職種を超えた病院全体を巻き込むチーム作りも様々な分野で盛んになりつつあります。
 私たち薬剤師には、常に医療チームにおける薬のスペシャリストとして、広く深い知識と経験が求められています。だからこそ、私たちには、生涯にわたる自己研鑽を続けることによって医療現場に刻々と溢れ出る医薬品情報、医療ニュース、最先端の知見に適切に対応できる能力を維持発展させながら、専門諸領域の認定薬剤師、指導薬剤師、専門薬剤師の資格認定を目指すこと、学術活動を通じて情報発信を続けることも生命科学分野に根ざす専門職として必要です。


 これまで、福岡県病院薬剤師会は福岡、北九州、筑豊、筑後の4地区がそれぞれ独自に活動する職能団体のまとめ役として機能してきました。今後はこれまで以上に、それぞれの活動を集約した上での新しい事業展開の提案や、福岡県の病院薬剤師が成し遂げてきた成果やエビデンスについて日本病院薬剤師会等の中央組織への発信、会員一人ひとりの生涯研修についてどの地域でも遜色なく受ける機会整備に向けた工夫など、県全体を有機的にまとめる組織力を大切にしていきたいと考えます。同時に地域医療・行政にも貢献していきたいと考えています。
 古の和竿職人によれば、節の数が多いほど竹の力は強くなるそうです。節目を迎えてはこれまでの歩みを思い起こし、数々の経験を見つめ直します。この積み重ねが次の時代の変化に備えを固める良い機会になります。平成29年の任意団体から一般社団法人への組織改編は、将来に向けた一つの節目として大切な意味を持ちます。新法人を代表して、今後ますます一般社団法人福岡県病院薬剤師会が強固かつ先進的な組織へと発展し続けることを目指します。