会長あいさつ

   

一般社団法人福岡県病院薬剤師会

会長 家入 一郎

(九州大学病院)

   

福岡県病院薬剤師会は1956年8月に福岡県薬剤師会の一部会として設立され、松村久吉先生(第3代九州大学附属病院薬局長、S13.4~37.10)が初代会長を務められ、会員数は300名弱でした。2017年6月の第21回代議員会において一般社団法人への移行が承認され、法人格の団体へ組織改編されました。60年以上の歴史を経て、会員数2,000名を超える大きな団体に成長しています。今後も他の薬業団体の方々と協力・協働しながら、これまで以上に活発な活動を展開していきたいと思います。

事業展開としては、「広報委員会」、「研修委員会-学術部門&生涯研修部門」、「医療安全対策・医薬情報委員会」、「病診薬連携・中小病院委員会」、「薬学教育委員会」、「専門薬剤師認定部門-感染制御・オンコロジー・精神科薬物療法・周産期医療薬物療法」を整備して進めております。医療の高度化や高齢化の進展により、病院薬剤師を取り巻く環境、求められるスキルは刻々と変化しており、柔軟な対応が必要です。医薬品の適正使用の推進、医療安全の確保を軸に、多職種と連携しながらチーム医療による病棟薬剤業務の充実、薬剤師による外来支援業務、治験・臨床研究、手術室、ICU、救急救命業務への取り組みなどがあり、委員会や部門を中心とした対応が必要となります。また、最近の話題としては、タスク・シフト/シェアの問題、単なる時間のやり取りではなく、患者の薬物療法や薬剤師の職能といかに結び付けるか、といった工夫が必要と思われます。また、新人薬剤師の養成や教育については、卒後臨床実習なども将来構想として議論が必要でしょう。

さらに、地域に目を向ければ、地域包括ケアシステムにおいて薬局薬剤師と連携した病院薬剤師のシームレスな薬物療法の提供が開始され、どのような実績があげられるか、オール薬剤師として評価を受けることになります。病診薬連携をどのようにして構築していくか、などを会員の皆様と一緒に考えながら、本会としての活動を発展させていきたいと思います。 今後ともご支援・ご協力のほど、どうぞよろしくお願い致します。(令和3年6月)